猿板

遊山黒子衆SARUの記録

家から遊山2017雨水 主稜線

アオキの実

 薄暗く単調な杉林に
アオキの赤い実が目に付く。
花の乏しい冬に実をつけるため
江戸の昔から盛んに栽培されていた。


◆日陰の色合い
 アオキは雌木が実をつけ
ヒヨドリなどが好んで食べる。
「葉の緑が濃いから
   日陰に強いんだろうね」



◆人が関わり続けた山
 かつて鷲尾山は
土佐藩の薪を賄ったお留め山。


                    
今の杉林は戦後木材需要期に
植えられたものだろう。
裏山は人の暮らしと共に姿を変える。
私はそれを自然破壊とは思わない。



◆背骨に上がる
 杉林を抜け主稜線に上がれば
再び椎や樫の照葉樹林に入る。
                 

まもなく森が開き
まぶしい光の中に飛び出す。
                     


                                  鵯のこぼし去りぬる実のあかき  蕪村