猿板

遊山黒子衆SARUの記録

今年最後の紅葉遊山 転

石碑

 杉林を抜けると「杖塚」に着く。
杖塚はベンチなど設置した広場として整備され
昭和42年全国初の自然休養林に指定された
県民の森である事を記念する石碑が建っている。


◆一本立てる
 ここは日当たりの良い南斜面で
地下の湧き水と思われる水場があり
峠を越える杣人などが休んだのだろうか。
登りはじめの体を休めるのに良い場所だ。



◆色づくころ
 杖塚から幾つかの道が分かれ
私たちは南山腹を横切る道に入った。
                
 太平洋プレートの沈み込みで
海から隆起した四国南部の高知県
短い距離で標高を上げ平地は乏しいが
複雑に入り込んだ地形がある。



また南から温かい雲を受け
日本屈指の降雨に恵まれ
亜熱帯性から亜寒帯性まで
豊かな植生が生きている。
                  
 特に工石山は
アカガシとブナが並んで生える
暖温帯と冷温帯の樹木の混生林。



                
このような自然の状態が
まとまって残っているのは珍しく
温かい山国土佐らしい風景と言える。



◆賽の河原
 鏡川の源流域にある河原に着く。
この小さな湧き水がやがて大河となる。


                 
毎年八千億トンの降雨があり
真水で浄化される日本列島を
200万トンしか使っていない日本人が
汚染できるとはとても思えないなぁ。



                           起き上り又倒れたる落葉かな  上野泰