「四国地方は強い冬型の気圧配置で
荒れた天気となるおそれがあります」
予報は今期最大級の寒気が流れこむと言う。
◆河童のわがまま
四国は西から強く吹き込む様で
石鎚山系に入るのは危険と思われますが
東部に位置する剣山系ならチャンスはあるはず。
「tochiko。行けるとこまで行ってみよう。」
◆相棒のこと
年末年始に長野で足止めされた
あの気圧配置に匹敵すると言う週末を
山に生きるもの達と共に過ごしたい想いに
tochikoは快く付き合ってくれました。
「頑張れ。おまえはこの時のために生まれたんだ。」
もう一人の相棒は身体を揺すり雪を乗り越え
私達を登山口に運んでくれました。
◆歩き始める
今回は山頂に登るつもりはなく
私達の山中の居場所を目指す遊山。
氷の道具アイゼン・ピッケルは持ち込まず
ストックとスノシューで歩き始めました。
低気圧が近づき始めた様で
風の通り道となる林道には
寒風が流れ込み始めました。
◆森に入る
林道からいつもの奥物部の森に入り
上韮生川長笹谷を徒渉する。
その物部川の源となる山間の沢は
海を目指し冬の風景を流れていました。
一月の川一月の谷の中 飯田龍太