猿板

遊山黒子衆SARUの記録

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

大暑に入る加持ヶ峰の遊山 万緑

山道は佐賀山谷川が滝となる大岩の右岸を登り滝頭から広がる森に上がった。 ◆滝頭に上がる 龍王の滝は頭の上流に更に短い2段の滝を持っていて苔と樹々が織りなす釜の造形はここで最も美しい風景だと思う。 ◆渓に沿う 「風が涼しくなった」 山道は深山の滝を…

大暑に入る加持ヶ峰の遊山 夏山

標高約1400mの山頂部は北から流れ込む雲の中にあり前線が遠ざかっていることを知る。 ◆分け入る 「爽やかな風」 登り口の気温は20℃とこの時期としては低いと言える。 いいコンディションだなぁ。 「遂に現れた!」 種類が多いアブ科の昆虫の総称二枚の羽と大…

tochikoな山歩き 落果

かよう森に陽差しが届くようになってきました。 緑深くなってきた森がなんだか明るく 足元には植えられたであろうオニグルミやトチの未熟な実が落ちています。 種子を育てる樹木はただそのことに全力を注いでいるようで この強い陽差しは落実への準備をして…

大暑に入る加持ヶ峰の遊山 晩夏

低気圧が東北を通過し北日本を中心に雨が降る。西日本は日差しが届くが大気の状態が不安定で局地的に雨雲や雷が発生するおそれがある。 ◆空を観る暑さ極まる大暑に入る日は晴天。この時期は何かとせわしくもあり山は午前に限られるが午後の不安定な天候を避…

河童の日々遊山 なつ日日

涼やかに 軽やかに 気持ちよく 夏のくらしをととのえる 日日からの提案です。 ◆四季のお買い物 涼しいDMに誘われて友人が営むギャラリーをtochikoと共に訪れた。 「暑うなったねぇ」 ◆肌に合うもの 夏をより涼しく過ごすためには体温を持たない植物の素材が…

晩夏の三辻山遊山 遠い雷

昭和42年全国初の自然休養林に指定され工石山の広場として整備された杖塚に上がる。 ◆空を観る この山域に入るときは工石山の南斜面の開けた空の様子をここで観ている。 風向きは西からだな。 ここに植えられた草木たちも夏の花が咲き春の花は実を結び今年も…

晩夏の三辻山遊山 雨喜び

森に陽が射し始めた。 木間の空の雲の流れは早く天候の変化を告げているがどこに向かうか前線しだい。 ◆変化を観る この山塊は木々で解りづらいが南側に急峻に切れ落ちているため気圧差により麓から風が吹き上がり頂を結ぶ稜線に雲が発生しやすい。 今の雲の…

晩夏の三辻山遊山 夏の雲

「流石に今日は だれも来んでねぇ」 登り口の気温は20℃。 この天気予報じゃね。 ◆傘差し遊山 私が写真が撮りたいから風の強さと雨の降り方を観て傘差しで大丈夫なら良しとする。 合羽は蒸れて暑いからなぁ。 霧が醸す幻想的な風景や水を喜ぶように草木も輝い…

tochikoな山歩き 雨滴

かよう土佐の裏山は夕刻かと感じるほど暗く感じました。 雨滴をあまり感じないのは覆うような緑が 一段、二段と雨を受けるから ぽつ・・・ぽつぽつ・・・と雨粒の当たる音は大きく不規則でそれを受けた下草は大きく揺れます。 ざわつく木々の音も心地よく守…

晩夏の三辻山遊山 夏の雨

週末は寒冷渦が日本海で停滞。寒冷渦直下の低気圧と前線が通過。前線に向かって暖湿流が流れ込み大気の状態が非常に不安定になる。 ◆空を観るこの梅雨後半の典型的な気圧配置に「寒冷渦が」「強い暖湿気が」とか大雨に関して様々な解説がなされているが根本…

小暑に入る加持ヶ峰遊山 清水

真名井の滝の上の滝。この渓谷美が小さくまとまった箱庭のような風景が私は好きだ。 今日の感じがBetterやな。 ◆真名井の頭 真名井の大岩の一つの頭に造られた東屋でいつも休んでいる。ここに山麓か稜線から吹く風が凪いでいた記憶は今までない。 ◆まほらに…

小暑に入る加持ヶ峰遊山 余花

加持ヶ峰(梶ヶ森)1,400mその8合目にある定福寺遍照院は古くは信仰心厚い修験者の宿坊として昭和にはユースホステルとして賑わった。 ◆定福寺奥の院 「ここも茂ったね」 向こうが見えなくなったが空は明るくなっていたようだ。 さて 行くか。 「山の躑躅も…

小暑に入る加持ヶ峰遊山 花栗

山道は佐賀山谷川が滝となる大岩の右岸を登り滝頭から広がる森に上がる。 ◆滝頭に上がる 大陸とフィリピン海プレートが激突し海底が押し上げられ隆起した四国山地は北に中央構造線が横たわるため短い距離で標高を上げ豊富な雨が複雑な地形を造った。 この日…

小暑に入る加持ヶ峰遊山 滝風

山頂は流れる雲の中にある。 湿った空気は山にぶつかり雲になる。だた今の風は弱く独立峰の梶ヶ森は午前中雨に変わることはなさそうだ。 ◆雲の中 「誰かおったら どうしに来たがって感じ」 今日も静かな登り口の気温は22℃。谷筋は風があるようで涼しく登れそ…

tochikoな山歩き 涼流

大雨の続いた翌日雲の空け間の滝は いつもより白い水飛沫が大小の線を描いていました。 雨上がりの景色は水が描いたもの 谷に響くアカショウビンの鳴き声も時折水の音にかき消されて 主役交代のようでした。 道沿いの今日の花筵は栗の花と栗毛虫 どのような…

小暑に入る加持ヶ峰遊山 川霧

東の海上に抜けた元台風4号の低気圧は再び本州に接近しながらゆっくりと北上する傾向。西日本は前線や日本海に発生する低気圧の影響で雨が降りやすく大気の状態はとても不安定となる。 ◆空を観る 今年の特徴偏西風の大きな蛇行の周辺を流れる気流に頭を押さ…

梅雨明けの三辻遊山 木の香

「去年のブナの実やね」 やや高い山地に生えるブナ科の落葉高木。幹の高さ約20メートル。葉は広卵形。5月頃淡緑色の花を開き10月頃成熟し食用。 ◆植生のまほろば 太平洋のプレートの沈み込みで海から隆起した四国南部高知県は短い距離で標高を上げ平地は乏し…

梅雨明けの三辻遊山 夏木立

生い茂った潅木を抜け家を出てから2時間余りで標高1100mの空に飛び出す。 ◆天辺のこと 「今日はここ」 夏至は陽射しが強いが山麓から吹き上がる風は気持ちいい。 これも真夏の醍醐味なんだろうな。 南の山並の彼方高知を越えて水平線まで続く太平洋が広がる…

梅雨明けの三辻遊山 とんび

「あれは鳶?」 市街地や海辺に多いタカ目タカ科の鳥。背面はいわゆる鳶色で主に小動物やその死骸を食う。「ぴいひょろろ」と鳴き日本を含む旧世界に広く分布。 ◆杖塚のこと 家から最も近い標高1200m県立自然公園でもある工石山の広場でいつも開けた空を観て…

梅雨明けの三辻遊山 夏の草

まだ寒気の余韻があるなぁ。 南から流れ込む暖気に押される様に高層の寒気が巻雲となり北に流れる。 ◆分け入る 「今日も静かやね」 天気図を正確に読んでいるのか私達の出発が早いかだろうなぁ。 そんな登り口の気温は23℃。 ◆林道のこと 「真っ暗けっけ」 陽…

tochikoな山歩き 空

かよう道からは空が見えづらくなってきて 幾重にも重なる木々の葉の影絵の道になりました。 薄暗い道が土佐の裏山らしいこと そのような中でも囀りにその姿を探すと なんとか姿を捉えることができました。 森をくぐり採石場跡に立てばいつもより眩しい空に変…

梅雨明けの三辻遊山 夏の雲

太平洋とチベットの高気圧が張り出し四国は広く晴れて夏本番の暑さが続く。ただ前線は段々と衰弱し台風4号が接近。午後は急な強雨や雷雨に注意が必要だろう。 ◆空を観る翌日は台風が東シナ海まで進み太平洋高気圧はさらに弱まる予想。西日本の各地は雨の降…

夏至に入る加持ヶ峰遊山 真清水

斜面が切れ落ちているためいつも涼しい風が吹き上がる真名井の大岩の天辺にある東屋。 休んでいこうか。 ◆大岩の上 急登で掻いた汗も引きまほらに向かって下る山道は囀りと沢の音に包まれていた。 「景勝めぐり」と書かれた昭和と思われる道標がまほらに導く…

夏至に入る加持ヶ峰遊山 赤翡翠

いつも休憩はゆっくりとる。この日も汗が引くまで言葉を交わし修験場に上がる石段を登り始めた。 ◆樹界に入る若い弘法大師が修行したと伝わる梶ヶ森には幾つかの修験の場があり今日も佐賀山谷川を溯る道に入った。 奥ノ院から上は修験者の域とされ先人の営み…

夏至に入る加持ヶ峰遊山 山法師

飛沫く深山の滝から滝の音と蟬時雨を連れて滝の上にある森に登った。 ◆滝頭に上がる 龍王の滝を成す大岩が堰き止めた渓水が永い年月をかけて造った自然の森に分け入る。 ◆緑の隧道 この森は先人の関わりにより草木が育ちやすく更新されて渓に沿って若い木々…

夏至に入る加持ヶ峰遊山 蟬時雨

「若葉が一人前の青葉になった」 太陽が最も高く昇り昼が一番長く夜が一番短くなる。 二十四節気は夏至に入る。 ◆森を見る 「今日も静かやね」 登り口の気温は23℃。今日は多少ムシムシした体感だが谷をとおる涼風に期待している。 ◆分け入る 「春蟬が鳴き出…