猿板

遊山黒子衆SARUの記録

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

雨水に入る奥物部遊山 結

ヌル谷が運んだ土砂が堆積し南西に向いて背後を山に囲まれた深山の平坦地は日当たりは良く風も穏やかで鳥も多く集まる処。 ◆整えること 「冬はお色直しが忙しいがよ」 まほらの東屋で装備を整えた。tochikoとY'sはスノーシューに履き替え私は万が一に備えア…

雨水に入る奥物部遊山 転

林道が終わる谷に近づき気温が下がり降る雪が増えたのは南岸低気圧の発達によるものだろう。 さあ どうなちゅうろうね。 ◆水の造形 「お見事!」 毎年滴る渓水が造る氷瀑は前回より見事な二本柱を立てていた。 雨でも冷たかったんやな。 ◆渓へ下る 林道の終…

雨水に入る奥物部遊山 承

誰もいない登り口。気温0℃はこの時期では暖かいが東海に抜ける南岸低気圧が発達し気温が下がり風も強くなるだろう。 ◆分け入る 登り口は尾根近くにあるため風当たりが強く地面が凍りやすい。登り始めは積雪が少なかったので滑り止めは12本アイゼンを装着した…

tochikoな山歩き 雪しまき

かようカヤハゲの尾根。 東西に伸びる尾根は北風が山肌を駆け上がり息をするように猫バスが走ります。 けれど北と南に守られた南斜面は程よく締まった雪でアイゼンがよく効く静かな歩き 野鳥も下に降りてきているのでしょうか?囀りが近くで聞こえる麓のMoth…

雨水に入る奥物部遊山 起

19日は前線や低気圧は強い寒気を北に押し上げながら本州南岸を通過し西日本や東日本を中心に雨や雪を降らせ四国の高山は雪で始まり午後は微妙だな。 ◆空を観る20日は南岸低気圧が東の海上へ進み東海上で発達し強い冬型気圧配置となり全国的に風が強く日本海…

立春の白髪山遊山 雪遊び

「ザックを立てかて休む 道標が綺麗に埋まったね」 鞍部最深部にある昭和の道標。ここで積雪は腰を越えていた。 ◆吹溜ること 山は地形により風が変わり雪の積もり方も違って来るもの。今回は昼食を摂ることに加えて朝まで生き延びる方法を実践した。 ◆ビバー…

立春の白髪山遊山 雪の道

剣山から西に発した主稜線が白髪分かれから北に突き出した四国山地の最北端が白髪山。 ◆白髪山(標高1770m) 「1mは乗っちゅうね」 南北を深い谷に挟まれた白髪山は多く雪が吹き上がる。 白髪山の真北に座る三嶺も連続する寒波で丸まってきた。 「わしら降り…

立春の白髪山遊山 春の空

「わぁ~ 気持ちいい」 森を抜け真澄の空に入った。白髪山の山頂部は笹に覆われた高木がない高原状となり眺望が効く。 ◆空に出る 剣山地主稜線から北に突きだし足下から海に下る山並が眼下に見える。 この高度感がこの山の魅力だろう。 「あれが土佐湾ですか…

立春の白髪山遊山 春の雪

登山者は私達だけの登り口。気温は1℃とこの時期では暖かく暑くなれば上着を脱ごうかね。 ◆森のこと 標高約1400mの登り口は亜寒帯精の落葉樹林の中にあり駐車場の周りも橅の大木がいる。 山道は笹床の中を縫うダケカンバの森からはじまる。 カンバは強いなぁ…

tochikoな山歩き 風の形

白髪山の尾根に上がると大好きなまたぎのおんちゃんの足跡と風の跡が美しくそして深く私たちを迎えてくれました。 穏やかな今日は思っていたより雪遊びができそうかも 前回雨の中を一緒に歩いた仲間だからこそ雪の暖かさを感じてもらいたいなぁ 笹ヶ峰で2時…

立春の白髪山遊山 紀元節

前日は東日本の南海上を低気圧が関東平野部を発達しながら通過したが心配された大雪はどうやらは免れた。 ◆空を観る明日は低気圧が東海上へ抜け大陸から張り出す高気圧に覆われ天気は回復へ向かいそうだ。 今回の南岸低気圧は日本に近づいて北の寒気と南の暖…

立春の奥物部遊山 鎮

風の強い処には樅がいる。この森のまほらを守るように入口には大きな樅がいる。 ◆ヌル谷のナロ 急登を終えた山道は上韮生川の支流ヌル谷に沿う。この渓が出流処がこの森のまほら。 「休んで行くろう」 ◆雪が降る 東屋で装備を整え奥へ入る。この森の平坦地の…

立春の奥物部遊山 結

両側の山が迫るところ林道から渓へ下る山道に入り奥物部の森へ分け入った。 ◆渓へ下る この谷に下る北斜面は日陰となり風で地が凍りやすく下る前にアイゼンに履き替えた。 ◆水墨の世界 今日の雪雲は物部川に沿って南西から奥物部の森に流れ込み渓底を流れる…

立春の奥物部遊山 転

水溜まりならぬ「氷溜まり」。水という全てが解っていない物質は風に乗って雲となり遠くまで移動し雨や雪となって地上に降りてくる。 ◆水を見る水は時をかけて物質を溶かし地形を造り命を生み育んで多様な生態系の源となる。四方を海に囲まれた温帯にある島…

立春の奥物部遊山 承

白髪上がっても真っ白だし今日は森の風景を見に行こう。私達は登山でなく遊山だから。 ◆機に臨み変化に応じて 展望台に上がって見ることなくいつもの山道で奥物部の森に入る。誰もいない登り口は気温-5℃でこの時期としては平年並みだ。 雪は止む様子はない…

tochikoな山歩き 冬の囀り

立春のやや重たい雪がいつもの林道を白く埋め尽くしていました。 葉を落とした細い枝に包まれているような道を歩くとコガラの囀りが聞こえてきました。 葉に隠れた小さな虫や実を探しているのでしょうか枝にぶら下がったりしながら雪の玉を散らしていました…

立春の奥物部遊山 起

この週末は冬型の気圧配置。日本海側を中心に雪が降りやすく一部太平洋側にも雪雲が流れ込み四国は南西から流れ込みそうだ。 ◆空を観る四国沖まで南下する非常に強い寒気は東北まで上空5000mに-36度の寒気が降りるのは一冬で数回レベルのもので北陸付近では…

晩冬の三辻山遊山 帰る道

三辻山が稜線に突き出した大岩の下にこの森のまほらがあり他と違う空気の様なものを感じる。 ◆まほらに入る 「やっぱり鳥がいるね」 自然の命が繋がっている事は多くの現象で観察されているが繫ぐ伝達手段は今だ解っていない。 さあ 帰ろうか。 ◆正常な老化…

晩冬の三辻山遊山 枯れ山

「この手軽さも魅力やね」 家から約2時間で標高約1100m三辻山頂に立つ。この日薄曇りながらも大洋を望む。 ◆三辻山 峠を越えて天に突き出た眺望は石鎚山系から剣山系の四国山地主稜線。南に下る四国カルストなども見て取れる。 海水温が低くまだ雪が少ないな…

晩冬の三辻山遊山 杣の道

サツキの緑が鮮やかだった。 ツツジ科の常緑低木。花期は五~七月で江戸時代以来多くの園芸品種があり花色や形は変化に富む。 ◆杖塚 「花芽が膨らみゆうろうか」 マンサク科落葉低木の土佐水木。高知県の蛇紋岩地帯にのみに自生することからこの名がある。 …

晩冬の三辻山遊山 立枯れ

「ここはみんな 来るのが遅いもね」ウチからも1時間足らずの登り口は今日も私達だけの登りはじめだった。 ◆分け入る 多少風がある気温は1度。風対策に薄いシェルを羽織って昭和の頃の採石場に上がる古い林道を歩きはじめた。 ◆春の兆し 「草が生えだしたろか…

tochikoな山歩き 大寒の空

静かな道の脇にウバユリの実が開いていました。 中はからっぽよく出会う実ですが不思議と種は見たことがありません。 種がこぼれないように側面が糸状になっていてそこから風を受けて上に飛ばすそうです。 かよう三辻山からは我が街と太平洋 四国山地まで望…

晩冬の三辻山遊山 ゆく道

日本周辺は冬型の気圧配置が続く。日本海側を中心に雪や雨が降りやすく太平洋側は広く日差しが届く処が多い。 ◆空を観る日本付近は年末年始より弱いが東西に大きな寒気塊が停滞し偏西風に乗り北日本中心に流入極端な寒波ではないが寒さ継続か。 上空1500m付…

大寒のカヤハゲ遊山 雪の涯

今日の大切な目的はY'sのスノーシューレクチャー。今回初めて履く彼女にとっていい条件が揃っていたと思う。 ◆下りのこと 「下りも好きな道行きやぁ」 下りは登りと逆に踵を突き刺し脚を広く大股でゆっくり下る。 「転ぶときは斜め後ろに尻餅でぇ!」 スノー…