猿板

遊山黒子衆SARUの記録

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

処暑に入る三辻山遊山 秋の蟬

深山樒が今年の実を結んだ。 山地に自生するミカン科の常緑小低木。4~5月頃に芳香ある白色の小さな花をつけ果実は晩秋赤熟して美しい。 有毒。 ◆兆すこと 「ホントここは多いね」 よほどこの場所を気に入ったのか。他にも群生場所を知ってはいるがこれほど…

処暑に入る三辻山遊山 山の霧

「今日は頂上に 上がらんでねえ」 山を覆う雲は明るいが8月は天辺を避けたほうがいい。 ◆秋雨の跡 梅雨明けもそうだが雨期の境は荒れるものだ。林床には風に落とされたのだろう朴の葉が銀色の腹を見せていた。 「空が空いたね」 バードコールを鳴し森を見る…

処暑に入る三辻山遊山 秋の天

「花の数だけ 実をつけるがやね」 今年もトサミズキが実をつけた。これも野鳥などの食べ物になる。 ◆杖塚 tochikoが持ってきたもの。里に移住した若い女性が作ったバードコールを鳴らして森を見る。 確かに囀りが近づく様に感じるなぁ。 雨もまだ降ってない…

処暑に入る三辻山遊山 霧迅し

「誰もいないわなぁ」 標高約850m登り口の気温は19度。空が雲に覆われたらこれぐらいだろう。また大雨の後はブヨがいないから快適だ。 ◆雨の予想 山登りで雨が降れば何でもレインウエア上下とスパッツでは蒸れて暑く雨降りが嫌になるだろう。 雨が降ったら濡…

tochikoな山歩き 暑さとどまりて

かよう三辻山は夏の終わりの蝉が遠くで静かに聞こえるだけでした。 周りの木々の緑も盛りを終え固くなった実が残る道 涼しく感じるのは湿り気のせいではなくなったね。 落ち葉が増え雲が明るく見えるようになりました。 ホオノキがこんなにあったがや!大き…

処暑に入る三辻山遊山 川の霧

大陸の低気圧に向かって暖かく湿った空気が四国に流れ込み太平洋側を中心に強い雨が降るだろう。 ◆空を観る 今夏も寒気の流入が続き日本近海の海水温が平年より低く太平洋高気圧の張り出しが弱い。 後に前線が北上すれば再び蒸し暑くなるだろうがこのままの…

河童の日々遊山 刺繍糸とビーズ

「お待たせしました。 結局一年かかったねぇ」 注文してた竹の籠が届いたと友人のギャラリーから連絡があった。 ◆いとうゆうこ刺繡展 ヨーロッパに住む女の子haruが描く 心ときめく鳥たちを刺繍家いとうゆうこが フランスの伝統的な技法の1つ 「オートクチ…

秋霖の遊山 結

雨上がりそうにないね。 平野部の朝は晴れないまでも雨は上がる天気予想だったが複雑な地形の山は別ものだ。 ◆雨の朝 前線の正確な予想は困難で予報官泣かせとも言われているが人生は予想どおりでは楽しくない。 思い残すより思い切ろう。 ◆昨日は晴れ今日も…

秋霖の遊山 転

「知らなかった!」 近隣の山だけど見えなかった。囲む樹々が成長し見えづらいもあるが人はいないと思うと見えない事がある。 ◆隠れ家に入る 「小雨になったね」 今回はこの小屋で前泊して翌朝傘差しで大丈夫なら入山しようと計画して集まった。 まだ乾杯に…

秋霖の遊山 承

「お待たせしました」 お昼から始まる雨の遊山はワイズさんお勧めのお店に集合。Yukoさんも合流し賑やかになった。 ◆集うこと このコロナ過でも開店前から行列が出来るお店。日本人はお出かけが好きやもね。 ◆頂くこと 若いシェフとスタッフが頑張る地物を活…

tochikoな山歩き 流れる

これは7月山から見たいつかの空 お天気はねぇ「祈るしかないき」と日焼けした笑顔で空を仰ぐ里人に 流れる月日を追いかけるように通った山道の =2021年3月= 生きる力を思い出しました。 =2021年4月= =2021年5月= =2021年6月= =2021年7月= 追いかけ…

秋霖の遊山 起

秋雨前線が西日本から東日本付近に停滞。太平洋高気圧の縁を湿った空気が流れ込み西日本を中心に断続的な激しい雨となる。明日の中心は北九州と中国地方だろうな。 ◆空を観る 「秋に降る雨。秋の雨。 特に9月から10月にかけての長雨にいう。 秋霖(しゅうり…

秋に入る梶ヶ森遊山 秋の空

「ここ涼しいで」 「真名井」とは神聖な井戸のこと。その中でも最上級の敬称が「天の真名井」 ◆真名井の滝 修験場であった滝の鎖場を登る。古来日本人は清水湧き出すところを神聖な場所として大切に祀ってきた。 真名井の滝の滝頭にあがる。 権化とは神仏が…

秋に入る梶ヶ森遊山 涼新た

定福寺奥ノ院の宿坊に至る。ここは山頂に林道が通るまで登山者の宿泊所としても賑わっていたと聞く。 ◆腰を下ろす 今日も軒下を借りて休憩した。ここもよい風が吹き気温は22℃。掻いた汗だけ水と塩分を補給した。 「台風はどうやろうね」 目線に下りた雲の動…

秋に入る梶ヶ森遊山 万緑林

山道は頂上付近より湧きだし巨大な岩を削り落差20mを下る。龍王の滝の滝頭に上がってゆく。 ◆滝に上がる ここから山道は吉野川の支流佐賀山谷川に添い大木が並ぶ深い緑に分け入る。 ◆秋に移ろう 「ヤマボウシが実をつけた」 山野に自生するミズキ科の落葉高…

秋に入る梶ヶ森遊山 山清水

標高1000m登り口の気温は24度。今日も街は30度を越える暑さだろう。 「今日も虫が少ないね」 ◆森を観る 登り口から見上げる標高1400mの山頂部までの森は「万緑」緑の盛りを迎えていた。 ◆分け入る 山道は杉の植林から始まる。人工林と自然林との見分け方は自…

tochikoな山歩き 結実

通う梶ヶ森も草木が実を結ぶ時期になりました。 いつもの場所のトチバニンジン葉が栃の葉に似ている実が美しい赤だからという単純な理由で 愛着を持っている植物のひとつです。 ヤマボウシも集合果が目立ってきました。 膨らんで赤くなるとリンゴのような味…

秋に入る梶ヶ森遊山 秋立つ

台風10号が四国沖を東進。太平洋側には湿った空気が流れ込むため雨が降りやすく局地的な強雨や雷雨に注意を要する。 ◆空を観る今の日本近海海水温は太平洋側が平年より低く台風もそれほど発達せず四国沖を通過すると思われる。 ◆川を遡る 今週末私の山見立て…

大暑の三辻山遊山 帰り道

三辻山北巻きの道が南を巻いてきた峠道に出会いその道を溯り登山口に帰る。 ◆その季節の道 自分の意思により炎天下で激しい運動をする動物は希だ。この歳になって避暑の大切さが解ったような気がする。 ◆自然に生きる 個体差はあるが人間が裸でいて暑くも寒…

大暑の三辻山遊山 草茂り

標高2000m以下の四国山地の夏の稜線は暑く縦走は辛いものだ。 「水がどっさりいるしね」 ◆休憩する 暑い山頂から木陰の森へ下り忘れられた園地で腰を下ろした。森は陽を遮り風が吹き抜ける。 夏だから木陰が気持ちいい。 「来年も この桜追いかけるで」 深山…

大暑の三辻山遊山 夏の空

自然休養林の休憩施設杖塚に上がり森が開き空が見えた。飛行機雲を長く引いてはいるがすぐ広がり水分は少ない様子。 ◆杖塚 工石山の南東斜面にある杖塚は冬は日当たりが良いが夏は暑くこの時期の休憩には向かいようだな。 ◆赤良木峠 空模様を見定めて暑い杖…

大暑の三辻山遊山 夏日影

標高約850m登り口の気温は26度。標高100m上がると気温は0.6度下がり高知市内は30度を越えるだろう。 ◆登り口 寒気による高層雲は薄く少なくとも午前中は大丈夫だろう。急峻な地形に上がる風は気持ちよくブヨやアブなど吸血虫もいなかった。 ◆林道 「緑が濃く…

tochikoな山歩き 晩夏の道

雨が恋しい晩夏の道の始まりセミの音が心地よく辺りを騒がせていました。 全体にどことなく緑が薄くなってきて下草は秋の蝶の幼虫か美しい葉脈が現れ トチバニンジンは実りの準備を始めていました。 私の好きな道 覆われそうになるヤマシキミ少し日陰がちょ…

大暑の三辻山遊山 暑き日

台風が変わった日本海の低気圧が衰弱。ただ上空には引き続き強い寒気が居座るが四国で大気が不安定になるのは東部だろう。 ◆空を観る 今年の特徴は偏西風の蛇行で南下して「行き場を失った寒気」と言えて太平洋高気圧が素直に張り出す夏とは違う亜熱帯と亜寒…

十三夜の奥物部遊山 月の客

谷のまほらに辿り着く。この清水流れる谷間の緩傾斜地は谷が狭まった迫(サコ)にありケヤキザコと杣達に呼ばれていた。 ◆荷を下ろす 私達のザックが大きいのはこれがあるからでここは湧き水があるから冷やして吞むことが出来る。 もちろん乾杯はYEBISU BEER…

十三夜の奥物部遊山 山滴る

さて 行こうか。 私は気持ちよいところでは少し長めに休憩をしている。 ◆大きいザックを友とする この日の荷揚げは3人で210L。昨今の「軽量化」には程遠い量だが荷物の量だけ幸せは増すと思っている。 重い荷を背負うには靴もザックもそれなりの強度と造りが…

十三夜の奥物部遊山 木の香

樹々が吸い上げた水が蒸発する際大気の熱を奪うが数十mまで吸い上げる仕組みはまだ解明できていない。 ◆森に入る 白髪山の北側山麓に昭和の頃拓かれた林道は終点に近づいてゆく。 その終点手前にある道しるべを長笹谷に折れ奥物部の森にはいる。 ◆渓へ下る …