猿板

遊山黒子衆SARUの記録

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

tochikoな山歩き 行く雲

「お疲れさまです」 剣神社の前を通りご挨拶 いつもなら4月が小屋開けのシーズンですが6月末まで頂上ヒュッテの改装をされていたため 私たちにとっては待ちに待った小屋開けでした。 いつもは「こんにちは」で始まるけれど今年はいつもの年と違います。 神事…

剣山大暑の遊山 起

寒冷前線が日本列島を通過。四国は暖気と寒気の狭間となり雲が多いが降り続くことはなく午後はやや不安定になるだろう。 ◆空を読む 今夏は節が大暑に入っても梅雨のオホーツク海高気圧が強く四国まで5000m-6℃の寒気が入る。梅雨を押し上げる太平洋高気圧が…

小暑の加持の森遊山 頂の道

中低木の森を抜け空が開き山麓から風が吹き上がる高原状の山頂部にあがった。 ◆山頂部のこと 「いい天気で良かったね」 切り立った岩の天狗ノ鼻は笹に覆われた梶ヶ森の一つの頂。 目の前には天狗ノ鼻と対を成す標高約1400mの頂上がどっしり座る。 ◆空のこと …

小暑の加持の森遊山 祈る道

山道は古い石段に至り梶ヶ森の中腹(標高1100m)に定福寺の奥の院がある。 ◆定福寺奥の院 奥の院には宿坊がありいつもザックを下ろし休憩する。ここは第2次登山ブームの頃はユースホステルとしても賑わった。 ◆行場の道 私は奥の院からうえがこの山の神聖な…

小暑の加持の森遊山 涼の道

モミジガサが蕾をつけた。 山地林に自生するキク科の多年草。夏細長い頭状花を総状花序に開く。若芽は山菜の「しとぎ」で食用。 ◆滝に上がる 山道は龍王の滝を巻き青葉が茂り鬱蒼としてきた梶ヶ森の懐深く分け入る。 ◆風の通り道 滝頭に上がれば山道は佐賀山…

小暑の加持の森遊山 沢の道

沢風にシロモジが揺れていた。 芳香があるクスノキ科の落葉低木。新葉に先だって淡黄色の小花を開き種子および葉から白文字油を採る。 ◆青葉の頃 登り始めの植林床に生きる草木は花の盛りを過ぎたようで僅かな光りを求め林に広げた青葉は種子を育てようとし…

小暑の加持の森遊山 ゆく道

梅雨前線は西からやや北上し梅雨中休みとなっていた西日本でもふたたび梅雨空が戻ってきそうだ。 ◆空を観る この週末のポイントは寒気。5000m-6度は関西付近まで下り0度が前線の弛みに入り四国に至ると寒冷渦により山はやや不安定だろう。 ◆祈りの山へ 「…

ワイズさんの雨の遊山 人柄のこと

ようこそSARUの街小屋へ。我が家に招きtochikoの手料理ではじめてワイズさんと杯を交わす。 お酒は人間関係の潤滑油だ。 ◆酒を抱えて 「お土産です」 一升瓶を抱えてバスで来た彼女はかなりの手練れとみた。 またお酒好きが増えたよ。 ◆気が合うこと 野良ガ…

ワイズさんの雨の遊山 道具のこと

自分に合ったテントは山で体験しないと解らないから取りあえず極端なタイプのテントを貸すこととした。 ◆頂への道 岩と雪でどうしても必要な個人装備であるシュラフとテントシ-トを購入後帰宅し酔う前に道具のレクチャーを行った。 ◆会得すること まずテン…

ワイズさんの雨の遊山 山道のこと

西日本に大雨をもたらせた低気圧を伴った梅雨前線は南下し低気圧通過後四国南岸に下がるが雨はシトシトと長引きそうだ。 ◆山に行かない遊山 奥物部の総雨量は800mmを越えその大量に降った雨のまだ半分は土中にあると考えなくてはならない。 やはり入山は見送…

雨には雨の遊山 寛ぐこと

前線上の低気圧が東に進み前線はやや南下し停滞する。西日本は強い暖湿気が流れ込み四国は南西斜面に雨雲が集まる。 ◆雨の週末 入山を見送った休日にちょうど注文したものが到着目処がついたと連絡があった馴染みのお店を訪れた。 ちょうど夏のセール中の店…

夏至の終わりの三ツ辻山 鎮

今回の大雨は多くの犠牲を伴い無念の想いと共に亡くなられた御霊に魂から哀悼の意を表します。 今これは「天災」だったのか「人災」かとの議論もあるようだが 私は尊い命を無駄にしないためにも今回もマスコミなどが連呼した「観測以来最大」の主語を明示し…

tochikoのかよう道 涼気

標高400mほどの峠を越える朝久しぶりの明るい日差しです。 これからはこの峠を下るとき日の短さを感じるようになります。 四国カルストの放牧地ではハンカイソウが咲きはじめました。 重い雲でも覗く青空は涼気とともに清々しさを運んでくれ ここから見える…

夏至の終わりの三ツ辻山 結

クロモジが実をつけ始めた。クスノキ科の落葉低木。樹皮の黒斑を文字に見たてたのが名の由来。香気を持つ材はつま楊枝や箸を製する。 ◆山毛欅の森 南国土佐にありながら家から1時間半でブナの森に着く。この自然豊かな国に生まれて本当に良かったと思ってい…

夏至の終わりの三ツ辻山 転

休憩所として整備された杖塚は空が開け風が吹くから森では感じる事が出来ない上空の風を見るにはいい場所だ。 ◆荷を下ろす 「今日も涼しいねぇ」 北の高気圧が押している様で午前中の雨はないだろう。 ◆峠に立つ 予定どおり三辻山を目指し工石山との鞍部とな…

夏至の終わりの三ツ辻山 承

「烏瓜の花 久しぶり!」 山地に生えるウリ科の蔓性多年草。夏白色で縁が糸状に裂けた美花を夜に開き夜行性の蛾を引き寄せるためと考えられている。 早起きは三文の得か。マルハナバチも早起きだ。 ◆分け入る 「空気が澄んじゅうねぇ」 雨は空気も清めてくれ…

夏至の終わりの三ツ辻山 起

四国の天気は回復したもののふたたび梅雨前線は北上をはじめるが大陸の高気圧が四国付近を押し下げそうで午前中風の影響が少ない山がいいだろう。 ◆空を読む 予想どおり日本沖に横たわる前線に沿って東に流れる雲が四国沖にいると思われる午前は強く降ること…

雨には雨の遊山 石もの

昨夜から土砂降りだが梅雨前線の北上にともない午後は一旦回復に向かいそう。 ◆人を追う遊山 昼前後の止み間を狙って三ツ辻かと峠の直販所に電話をかけるが誰も出ない。 お目当ての山菜蕎麦が食べられない!仕方ない明日の朝に賭けようか(笑) ◆港町へ そん…

tochikoな山歩き かようこと

今年は春からこの小さな山にかよっています。 雨の多い小暑雨粒が落ちてくるまでの午前中いつもの三辻山を訪れました。 「午前中は天気が持つね」峠に着くと風とともに青空が顔を出し 小さな頂上で雲の様子を確かめる一時かよう道だからこそ得られる時間やね…

河童の道具箱 化繊の服

梅雨前線がじわじわ北上し西日本は曇りや雨の所が多く前線近傍では大雨に注意が必要だ。 ◆空を観る 翌日前線は四国に達し南西から湿った空気が流れ込み前線上に低気圧が発生する。 ワイルドな自然と対峙する登山は激しい天候などが予測される場合は社会的責…

梅雨の工石山遊山 岩清水

標高1170m工石山は高知市を流れる鏡川出流山。その源流点直下に賽の河原がある。 ◆水のこと 水は長い時間をかければどんな物質でも溶かすことが出来る。日本は太平洋プレートの沈みに込みにより盛り上がったシワにより出来た島国。 その海底から隆起した山は…

梅雨の工石山遊山 雲の中

雨も日本の美しい風景。たまには傘差して歩くのも気持ちがいいものだ。 ◆傘射して 天候急変が多い山に行くなら晴天だけより変化の体験の方が山力が養えると思っている。 「雨も気持ちいいねぇ」 ◆雨時々霧の中 森の樹々はある程度風と雨粒を和らげてくれるが…

梅雨の工石山遊山 傘差す

杖塚に近づき空が開け山に吹き上がる風を感じた。 崩れるかな。 ◆風を見る 杖塚で一本する。湿った空気の流れは風と風や山とぶつかり雨雲がまとまる。 「山梨が実を着けちゅう」 西日本に分布するバラ科の落葉高木。5月頃新しい枝の先に白花を開き果実は秋に…

梅雨の工石山遊山 緑の道

月見草が咲いていた。 アカバナ科の二年草。夏の夕に方四弁花を開き翌朝しぼむと紅変する。 ◆林道のこと 歩きはじめの林道は夏半ばを迎え鬱蒼として風があり吸血虫は少なそうだ。 でも今日はこの風がくせ者だな。 ◆植林のこと 林道を別れ山道に入る。人が鬱…

tochikoな山歩き 梅雨盛り

ようやくネムノキが咲きました。毎年待ち遠しく思うピンクのポンポン とても可愛い花ですが葉は不思議で何故か朝夕には閉じてしまいます。 工石山の登山道から太平洋を眺める。 道はどのルートもよく整備されていて少しの雨なら傘をさして歩くことができます…

梅雨の工石山遊山 ゆく道

梅雨前線が西日本に停滞。前線に沿って湿った空気が流れ込み風がぶつかる山は雨雲になりやすく四国は午前中早い時間がいいだろう。 ◆空を読む 雲の流れは予想どおりで曇り空から晴れ間も見えるが時々雲底の暗い雲が流れ込む。 そんな週末は梅雨の風景を求め…