猿板

遊山黒子衆SARUの記録

寒の内の峠道遊山 冬日和

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 四方を高峰が護るこの森は
いくつもの沢が生まれ水が豊富で
かつては動植物の宝庫だった。

◆まほらであること
 また南になだらかに下る地形は
この場所のように風を防ぐナロが多く
私達は30年通い幾つもの居場所があり
他の山域にない聖地の様に感じている。

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 さあ お昼にしょうか。

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◆護られること

 「もうここで良いですよ」

 山頂だけ見ていると視野が狭くなる
私達は気に入った場所が山頂でもいい。
その方が生き延びる山力が付くと思っている。

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穏やかなナロ(山の平坦地)で
食事をしてる間に主峰西熊山が
雪を纏った姿を見せてくれた。

 格好いいですねぇ~。

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◆かえり道

 そろそろ帰りますか。

ちょうど帰り仕度が整ったとき
見計らった様に雪が降りはじめた。

 「いいタイミングやったね」

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この日から寒気が降りたのち
年明けから北日本に停滞していた寒波も
海上に抜け気温が上がるが節は大寒に入り
本来なら立春まで2週間ほど寒さが続くはず。

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なので遅かれ早かれ上空の気圧の谷
寒気を運ぶ偏西風の南への蛇行域が
やって来ることは確かだろうから
気温上昇の後が本番の様な気がしている。

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雪は寒暖繰り返すと「溶けまい」と
身を寄せ合い固く締まってくるもの。

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 私も気持ちを引き締め直そう。

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こころなごみゆく地の起伏冬日和  飯田蛇笏